ばんの鉄道いろいろめぐり

旅先で見てきたいろいろな鉄道車両の保存車や廃車体、廃線跡などを紹介していきます。たまに現役のものや模型なんかも。

【保存車】C11 275 栃木県大田原市

2025年3月訪問

 

栃木県大田原市の美原公園で保存されている、C11 275です。

 

C11 275の簡単な車歴は⋯

1944年12月 日本車輛にて新製 東京局のどこかに配置

1947年3月現在 茅ヶ崎

1951年2月 茅ヶ崎区→飯田町区(貸出?)

1951年3月 飯田町区→横浜区

1953年4月現在 品川区

1954年4月現在 横浜区浜川崎支区(のちに浜川崎区へ昇格)

1967年3月 浜川崎区→米沢区

1971年7月 廃車

 

車歴はこちらから↓

C11275 機関車データベース (形式C11) - デゴイチよく走る!

 

戦争末期に製造された機関車だからか、初期に配置された機関区は不明なところもあります。多くの期間は東京近郊で入換に使用されていたのでしょうか?案内板には御殿場線で客貨車を牽いていたとの文言も見られます。末期は米沢機関区に配置されていたそうで、駅構内の入換のほか左沢線でも使用されたようです。

 

前面を見ていきます。煙室戸ハンドルが失われています。現役時の写真を見てみると、◯から十字が飛び出たタイプのハンドルを使用していました。前照灯はシールドビームのLP405が取り付けられていたようですが、レンズが失われており代用品に変えられています。

 

側面を見ていきます。まず目立つのはやはりカマボコ型の蒸気ドームと砂箱。247号機以降は戦時設計によりこの形状となっています。機関車によっては通常のタイプに片方、もしくは両方戻されていることもありますが、275号機は原型のカマボコ型を廃車まで維持していました。

 

デフレクターのバイパス弁点検窓は、大宮工場受け持ち機に見られるタイプです。

シリンダー空気弁は蓋が失われた状態になっています。シリンダー空気弁左右ののぞき穴は、台座ごと外に張り出たタイプになっていますが、これは戦時設計の機関車によく見られがちな特徴な気がします(印象)。

 

後部を見ていきます。炭庫上部は水平にカットされており、これは3次車以降(141号機〜)の特徴になります。また炭庫上部へ上がる梯子は途中で分割されているタイプで、さらに最上部には手すりが増設されています。分割された梯子は度々見られますが、増設された手すりは他機ではあまり見られません。

 

最後に1-3位側。こちら側には運転室に上がれる昇降台があります。ただ残念ながら、現在は昇降台ごとフェンスに囲まれており、中を見学することはできません。

 

場所はこちら

 

2025年4月5日編集

 

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