2018年8月訪問
秋田県秋田市の秋田総合車両センター内で教習用に使用されていた、C51 44です。
C51 44の車歴はこちら
- 1921年6月 汽車製造にて18900形式の18943として新製、名古屋局のどこかに配置
- 1928年10月 C51 44に改番
- 1929年12月現在 高崎庫(のちに高崎第一区)
- 1945年11月 高崎第一区→大館区
- 1949年12月 大館区→新庄区
- 1950年4月 新庄区→千葉区
- 1950年7月 千葉区→尾久区
- 1955年3月 尾久区→酒田区
- 1955年9月 廃車
車歴はこちらから↓
C5144 機関車データベース (形式C51) - デゴイチよく走る!
車歴から見ての通り、主に関東地方で活躍した機関車です。1947年にはお召し列車の牽引もしているようです。廃止後は当時の国鉄土崎工場(現秋田総合車両センター)で教習用に使用されていました。そのため各部が切開されていて、内部の構造を確認できるようになっています。
大正期の機関車には化粧煙突がよく用いられていますが、多くがパイプ煙突に交換される中、C51 44は廃車時期が早いため残っています。
側面はボイラー周りとテンダーを中心に切開されています。秋田総合車両センターではもう蒸気機関車の検修は行っていないため、教育用というよりモニュメント的な扱いの方が強いのではないでしょうか。
C51形式はいわゆるSLブームが到来する前にほとんど廃車になっているため、国鉄の代表的な蒸気機関車の1種の割には保存機が非常に少ないです。ほぼ完全体で残っているものは鉄道博物館の5号機と京都鉄道博物館の239号機の2両のみ、44号機のように教育用として残ったものもJR九州鹿児島車両センターの85号機だけと、C51形式の保存車は4両しか残存していない非常に貴重な存在になります。
場所はこちら
2025年5月9日編集