2023年1月訪問
東京都大田区の入新井西公園で保存されている、C57 66です。
C57 66の車歴は⋯
- 1938年8月 川崎車輌にて新製、梅小路区に配置
- 1939年11月 梅小路区→宮原区
- 1944年10月 宮原区→門司区
- 1946年4月 門司区→門司港区
- 1958年3月 門司港区→大分区(のちに大分運転所)
- 1969年1月 大分運転所→宮崎区
- 1973年11月 廃車
車歴はこちらから↓
C5766 機関車データベース (形式C57) - デゴイチよく走る!
車歴から見ての通り、主に九州で活躍した機関車です。廃車後は当地で保存されています。東海道本線、京浜東北線の車窓からも見えるので、ご存知の方も多いでしょう。
前面より見ていきます。前照灯はLP403を使用しています。ナンバープレートや煙室戸ハンドルも一般的なもので、C57形式の中でもノーマルな見た目の前面です。
床下に配管が潜りこんでいますが、これは後述する動輪を回転させる圧縮空気の配管になります。
デフレクターにはバイパス弁点検窓が開いています。縁有りで角のRが控えめなところや、車歴から鑑みて、おそらく小倉工場で施工されたものと思われます。またリンゲルマン煙色濃度計(リンゲルマンチャート板)を取り付けていたステーが煙突横に残っています。
インジェクターの溢れ水管など蒸気が噴き出す出口にはラッパ状の加工がされています。これも九州の機関車で見られる特徴です。
また助士席前方には鷹取式150Lの清缶剤送入装置を装備しています。
テンダー後部です。後照灯はシールドビームのLP405を使用しています。普通は前照灯の方が新しい型式のものを取り付けることが多いですが、C57 66においては後照灯の方が新しい型式となっています。
また九州の機関車で見られる埋込式の後部標識灯と、ナンバープレート左側の溢れ止管を装備しています。
運転室内です。計器のガラスになる部分はほとんど残っていませんが、部品の欠損は比較的少ないです。
動輪の下にはローラーが仕組まれています。毎日数回、時間になると圧縮空気でゆっくりと動輪が回転するようです。これだけ大きな物を動かすとなると継続したそれなりのメンテナンスも必要になりますので、このような仕掛けは非常にありがたいものですね。
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2025年5月7日編集