ばんの鉄道いろいろめぐり

旅先で見てきたいろいろな鉄道車両の保存車や廃車体、廃線跡などを紹介していきます。たまに現役のものや模型なんかも。

【保存車】C58 215 福島県会津坂下町

2025年6月訪問

 

福島県会津坂下町の坂下南小学校で保存されているC58 215。

 

C58 215の車歴は…

  • 1940年4月 川崎車輌にて新製、静岡区に配置
  • 1941年2月 静岡区→稲沢区
  • 1944年9月 稲沢区→高山区
  • 1966年2月 高山区→遠江二俣区
  • 1971年4月 遠江二俣区→小牛田運転区
  • 1973年1月 廃車

車歴はこちらから↓

C58215 機関車データベース (形式C58) - デゴイチよく走る!

 

高山本線や二俣線で活躍したのち、末期には陸羽東線で活躍した機関車である。廃車後は当地で保存されている。

 

 

前照灯はシールドビームのLP405を装備、煙室戸下にはシンダー除けを取り付けている。前照灯はそろそろ下に落ちてしまいそうな状態。

このC58 215の最大の特徴として、いわゆる「時計の針」と呼ばれるタイプの煙室戸ハンドルを装備している点があげられる。元々はボックスタイプのものを装備していたようだが、現役末期の小牛田運転区時代には時計の針のようなタイプに交換されている。巷のサイトでは「煙室戸ハンドルは奇怪な代用品に交換⋯」というように紹介されることもあるが、この奇怪なハンドルこそがオリジナルの姿である。

 

煙突には回転式火の粉止めを装備している。デフレクターにはバイパス弁点検窓が設けられているが、形状からしておそらく高山区時代に松任工場で施工されたものと思われる。

 

 

見た目のわりに部品等がよく残っているのが印象的。周りが高い柵に囲まれているからだろうか。

泥溜のバルブに棒のハンドルが取り付けられているのが特徴的。小牛田運転区など、東北地方にいた機関車の一部に見られる特徴である。

 

運転室まわりを見る。側面の窓は、ガラスを透明な板に張り替えられているようだ。ナンバープレートや銘板等は現存している。

 

 

後照灯にはLP42を装備しているが、レンズは失われている。運転士側のステップは誘導員が乗るため、大型に改造されている。また炭庫には鋼製の増炭囲いが設けられている。

 

助士側は小学校敷地になるため、近くで観察することはできない。

 

 

2018年6月に訪れた時の姿。整備がだいぶ放置されており、腐食がかなり目立っている。

 

2019年4月に訪れた時の姿。只見線の会津川口〜只見の運転再開が決まったことを記念して、車体の塗装が行われたようである。その後は特に目立った整備は行われていないようで、2018年頃の姿に戻りつつある。

 

場所はこちら

 

2025年7月7日編集

 

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