2023年1月訪問
佐賀県佐賀市の佐賀市役所前で保存されている、D51 206です。
D51 206の車歴は⋯
- 1939年3月 鉄道省浜松工場にて新製、郡山区に配置
- 1945年10月 郡山区→門司区
- 1958年10月 門司区→長崎区
- 1963年6月 長崎区→直方区
- 1964年10月 直方区→出水区
- 1970年10月 出水区→若松区
- 1974年8月 廃車
車歴はこちらから↓
D51206 機関車データベース (形式D51) - デゴイチよく走る!
車歴から見ての通り、主に九州で活躍してきた機関車です。筑豊本線のSL最終定期列車を牽引しています。
前面より見ていきます。前照灯はLP403を使用しています。またナンバープレートが通常より高い位置に取り付けられているところが目を引きます。
デフレクターにはバイパス弁点検窓が設けられており、縁有りで角にRがある形状から小倉工場が施工したものと判断できます。小倉工場といえば小倉工デフ(門デフ)の施工が有名ですが、バイパス弁点検窓のみの加工で済ませている受け持ち機も多くいます。
煙突横にはリンゲルマン煙色濃度計(リンゲルマンチャート板)を取り付けるためのステーが残っています。現役末期の写真では、既に取り外されてステーのみになっている様子が確認できます。
下回りはペイントされていますが、なぜか返りクランクより先は黒で塗られています。
運転室助士席前には、鷹取式150Lタンクの清缶剤送入装置が設けられています。
テンダーを見ていきます。後照灯はLP42を使用しています。また九州特有の埋込式後部標識灯を装備しています。そしてまたまた九州特有の溢れ止管もナンバープレート左側に装備しています。
このD51 206は、左右に「昭12 日立」という製造銘板を取り付けていますが、206号機は1939年(昭和14年)に鉄道省浜松工場で製造されています。1937年製造だともっと若い番号になるはずですが、この銘板がどこから出てきたものなのかはちょっとしたミステリーです。
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2025年5月2日編集