ばんの鉄道いろいろめぐり

旅先で見てきたいろいろな鉄道車両の保存車や廃車体、廃線跡などを紹介していきます。たまに現役のものや模型なんかも。

【保存車】D51 245 長野県坂城町

2025年6月訪問

 

長野県坂城町の坂城町文化センターわんぱく広場にて保存されているD51 245。

 

D51 245の車歴は⋯

  • 1939年9月 鉄道省浜松工場にて新製、浜松区に配置
  • 1940年8月 浜松区→金沢区
  • 1942年6月 金沢区→富山区
  • 1943年3月 富山区→敦賀区
  • 1957年9月 敦賀区→福井区
  • 1962年6月 福井区→上諏訪区
  • 1965年7月 上諏訪区→稲沢第一区
  • 1966年7月 稲沢第一区→中津川区
  • 1973年7月 廃車

車歴はこちらから↓

D51245 機関車データベース (形式D51) - デゴイチよく走る!

 

車歴から見ての通り、北陸本線や中央本線を中心に活躍してきた機関車である。廃車後は当地で保存されている。

 

 

前照灯は失われているが、現役時代はLP403を装備していたようだ。給水加熱器は左側のカバーが失われている。
245号機は北陸地方で見られるのっぺりした形状の雪かき器を装備していたが、保存に際して外されたようである。

 

バイパス弁点検窓は浜松工場で開けられたものと思われる。縁があって、角のRは小さめである。また蒸気室上にあるバイパス弁点検扉は、長野工場受け持ち機では2段折りにした上でさらに上部にも増設しているが、245号機では通常のままである。

 

煙突には長工式集煙装置を備える。運転室まで伸びる操作棒は途中で外れてしまっている。245号機は現役時代に、敦賀式、松任式、そして長工式と複数種の集煙装置を装備したことのある珍しい機関車である。

 

 

蒸気ドーム後方には680Lタンクを備える。245号機が敦賀区にいた時に装備したものと思われる。

 

助士席前方には清缶剤送入装置が取り付けられていたが、中津川区時代には取り外されていたようである。取り付け位置には台座やランボードの切り抜きが残っている。

また長野地区の機関車に見られる記録式速度計が取り付けられている。第4動輪の回転を助士席まで伝えていたようだ。

 

 

後照灯は失われているが、LP405を装備していたようだ。中央西線のD51特有の改造として、後照灯を下方に移動させた上でフードを備えている。

 

運転室側面の窓ガラスは欠損している。運転室内の機器や、床下の分配弁の各弁部などの欠損が見られる。

 

 

集煙装置に重油タンクと、中央西線で活躍した重装備機の特徴を残す機関車である。

 

場所はこちら

 

2025年6月23日編集

 

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