ばんの鉄道いろいろめぐり

旅先で見てきたいろいろな鉄道車両の保存車や廃車体、廃線跡などを紹介していきます。たまに現役のものや模型なんかも。

【保存車】石原産業S108 神戸市東灘区

2024年5月訪問

 

神戸市東灘区の小寄公園で保存されている、石原産業S108です。

この機関車は1942年に日本車輌に製造され、中国の海南島にあった石原産業の工場に納入される予定でしたが戦局悪化により輸送できず、八幡製鉄所および石原産業四日市工場で使用されていました。1967年に使用を停止し、当地の公園が整備された際に運び込まれたようです。

 

この機関車が最も長い期間活躍していた石原産業四日市工場は、関西本線の貨物支線の塩浜駅のそばにあり、塩浜駅から専用線が延びていました。2000年代半ばまで貨物扱いがあり、タキ5450なんかが発着していたようです。

 

右側側面

C型でサイドタンクの機関車です。煙突の先に何か付いているように見えますが、回転式火の粉止めか何かでしょうか。また運転室にはヨロイ戸のような換気口がついています。

 

左側側面

左側側面の方が表記類が綺麗な気がします。サイドタンク真ん中にある赤いマークは、石原産業ロゴマークになります(現在は使われていない)。また昇降台の陰に隠れて見難いですが、国鉄長野工場の検査標記が残っています。石原産業ではもう1両B6形蒸気機関車(2412)を保有しており、そちらは長野工場に定期検査を委託していたようですので、こちらのS108も同様の扱いを受けていたのでしょう。なお同僚の2412というのは名古屋市科学館保有しており、動態保存に向けた準備が進められているとかいないとか⋯。

 

後方

最後に後方です。最初にサイドタンクの⋯と書きましたが、後部にも水タンクがありそうな感じがします。後照灯はLP42を使用しているっぽいですね。運転室は入口と窓全てが板で覆われており、中を窺い知ることはできません。

 

なお同じ公園内には「神戸市電1155号」も保存されています。

ban641001.com

 

場所はこちら

 

2025年4月1日更新

 

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