2024年7月訪問
北海道標津町の川北駅跡で保存されているキハ22 168
キハ22 168の車歴は⋯
- 1962年12月 富士重工にて新製、山形区に配置
- 1976年頃 山形区→苗穂区
- 1977年頃 苗穂区→倶知安区
- 1983年頃 倶知安区→釧路区(のちの釧路運転区)
- 1988年4月 分割民営化により釧路運転所
- 1989年4月 廃車
車歴は鉄道ピクトリアル2022年1月号、国鉄車両配置表より
山形区時代は米坂線や長井線、さらには羽越本線まで走行していたよう。1976年頃には北海道に渡り、倶知安区時代は岩内線や函館本線、釧路区時代は釧網本線や標津線などで活躍した。廃車と同時期に廃止となった標津線の川北駅跡にて現在は保存されている。
前照灯はシールドビームに改造されており、台座にはビートが入っているタイプとなっている。北海道の気動車のシールドビームにはヒサシが設けられたものが多いが、キハ22 168には取り付けられていない。恐らく北海道に渡る前の山形区時代に改造されたのだろう。
生け垣のある方に車体が傾いているように見えるのが少し不安である。地盤が土であるため、徐々に沈下してしまっているのだろう。
反対側の前面には幌が取り付けられている。また屋根上には列車無線のアンテナも増設されており、この車両が民営化後も使用されていたことが伺える。
10年ほど前に車体を塗り直した際に、JRマークが白から緑に塗られてしまったよう。集会所などとして使用するため、後部標識灯付近に配電箱と引込線が設けられている。
近年このキハ22 168では、前照灯などの電気機器の使用やエンジン始動が試みられており、今後の展開が非常に楽しみな保存車である。
場所はこちら
2025年5月24日編集