ばんの鉄道いろいろめぐり

旅先で見てきたいろいろな鉄道車両の保存車や廃車体、廃線跡などを紹介していきます。たまに現役のものや模型なんかも。

【保存車】大井川鐵道 C11 312 静岡県島田市

2025年9月訪問

 

静岡県島田市のKADODE OOIGAWAで保存されている大井川鐵道C11 312。

 

C11 312の車歴は⋯

  • 1946年1月 日本車輌にて新製、仙台区に配置
  • 1955年12月 仙台区→会津若松区(のちの会津若松運転区)
  • 1975年1月 廃車
  • 1987年10月 大井川鐵道へ譲渡
  • 1988年7月 大井川鐵道にて車籍復活
  • 2007年9月 廃車

車歴はこちらから↓

C11312 機関車データベース (形式C11) - デゴイチよく走る!

 

会津若松区に長らく在籍した機関車で、国鉄日中線や只見線、会津線などで主に活躍してきた。廃車後は三重県松阪市内のドライブインで保存されていたが、1987年に状態の良さに目をつけた大井川鐵道へ譲渡、動態復元された。

2007年頃になると、台枠の劣化により軸焼けが頻発したことから廃車、他の動態保存機への部品取りとして使用された。ボイラーは227号機に転用されるなど、現在の保存状態から見ても様々な部品が転用されていることがわかる。

その後スクラップ同然の状態で大代側線に置かれていたが、2020年に開業する予定のKADODE OOIGAWAで展示されることが決定。復元が行われ、当地で保存されている。

 

 

前照灯はLP42を使用している。これは大井川鐵道で動態復元された際に設けられたもので、国鉄で現役だった当時はシールドビームのLP405を装備していた。前照灯左には副灯の台座があるが、大井川鐵道での運用停止時まで無かった装備であり、なぜ現在台座があるのかの経緯は不明である。

 

デフレクターはバイパス弁点検窓が設けられていないオリジナルの形態。デフレクター上部のステーは幅の狭い鋼材を曲げたものを使用しており、これはC11形式4次形の特徴である。
デフレクター下のバイパス弁点検蓋は、1枚物の鋼板に交換されたうえで撤去されている。

先輪はプレート輪心のものを使用している。

 

 

空気圧縮機。前後の蒸気配管、空気配管の他、消音器や調圧器、チリコシなどの付随する部品も全て撤去されている。

 

汽笛の操作棒や砂管などが撤去されている。オリジナルの汽笛は227号機へ転用されている。

 

 

炭庫上部は水平に切り取られている。運転室側面の窓は撤去されている。

後照灯はLP42を使用している。機関士側の標識掛けに庇が設けられているのが特徴的である。

自動連結器をよく見ると、錠揚げや錠などの部品が撤去されているようだ。

 

 

運転室内。計器や部品類はほとんど残っていない。

 

場所はこちら

 

2025年10月20日編集

 

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