ばんの鉄道いろいろめぐり

旅先で見てきたいろいろな鉄道車両の保存車や廃車体、廃線跡などを紹介していきます。たまに現役のものや模型なんかも。

【保存車】樽見鉄道オハフ502 岐阜県揖斐川町

2024年11月訪問

 

岐阜県揖斐川町の谷汲口駅前で保存されている、樽見鉄道オハフ502。

 

樽見鉄道オハフ502の車歴は…

  • 1947年3月 日立製作所にてオハ35 1042として新製
  • 1964年12月 国鉄高砂工場にてオハフ33 1527へ改造
  • 1968年11月現在 竜華客貨車区
  • 1974年1月 国鉄高砂工場にて体質改善工事を施工
  • 1977年11月現在 亀山客貨車区
  • 1984年8月 廃車、樽見鉄道へ譲渡されオハフ502へ改番
  • 1990年3月 廃車

 

関西地方で活躍していたが、廃車後は元国鉄樽見線の樽見鉄道へ譲渡され使用された。譲渡後は樽見鉄道オリジナルのブルーに赤白の帯を巻いた姿だったが、樽見鉄道が樽見まで延伸した際に茶色に赤帯を巻いた姿へ変更された。朝ラッシュや観光列車の輸送力増強に使用されていたが、1990年にJRより譲渡された12系、50系客車に押し出される形で廃車となった。

 

 

1位側の車端。日本国有鉄道の銘板が貼り付けられているが、以前は「日立製作所」「高砂工場(改造)」「名古屋工場(更新修繕)」の銘板もあった。

 

オハフ33へ改造時に戦後製の客車を種車としているため、台車はコロ軸受のTR34を履いている。

 

 

AVブレーキ装置。AはA制御弁、VはV形ブレーキシリンダーを表している。

 

車掌室側の票差しには「車掌」の標記が入る。また形式名や定員、自重の標記も入る。オハフ33は通常定員が80人であるが、オハフ502ではストーブの設置などの改造により68人となっている。

 

 

貫通口は鉄板により塞がれている。側扉にはHゴム支持の窓が設けられているが、オハフ33に改造された時に同時に施工されたものと思われる。

 

戦後製のオハ35を改造したオハフ33であるため、車端部は折妻で絞りがある。こちら側には樽見鉄道関連の銘板があったと思われるが、残念ながら残っていない。

 

 

手ブレーキ室の窓が開いたままになっている。床下には鎖と引棒が出ており、これは前述のブレーキ装置へ繋がる。

 

蓄電池と整流装置が入る機器箱。

 

 

便所の部分。オハフ500形では便所は使用停止になっており、床下の流し管も撤去されているようだ。

 

場所はこちら

 

2025年7月26日編集

 

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