2018年7月訪問
青森市森林博物館で保存されている、津軽森林鉄道の幹部視察用客車、あすなろ号です。
1953年に青森運輸営林署が製造、1967年まで幹部や見学者を乗せるための客車として使用されました。
オレンジ色と緑色で塗装されていますが、現役当時の映像を見るとこれとは異なる塗り分けだったようです。
車体の至る所にリベットが見られるので鋼製車体のように見えますが、床下に目を向けると木製客車特有のターンバックルがあるので、車体の大部分は木製と思われます。
連結部を見ていきます。あすなろ号の連結器はおそらく朝顔形と呼ばれる物と思われますが、あまり見ない非常に大型なタイプです。左右にバネを設けているので、乗り心地を意識したタイプのものなのでしょう。さすがは幹部用の客車ですね。
車内を覗き込んでみましょう。座席は豪華にも転換式クロスシートになっています。大部分な森林鉄道には「あすなろ号」と同じような用途の客車がある場合が見られますが、この客車は比較的豪華な部類に入るのではないでしょうか。
あすなろ号の前後には協三工業製の機関車と鋼製運材台車が保存されています。いずれも大畑営林署で使用されていたものです。
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2025年4月2日更新