2023年9月訪問
京都府宇治市の京都府立山城総合運動公園で保存されているC11 180です。
C11 180の車歴は⋯
- 1940年8月 川崎車輌にて新製、七尾区に配置
- 1941年11月 七尾区→深川区朱鞠内支区
- 1945年11月 深川区朱鞠内支区→函館区木古内支区
- 1956年1月 函館区木古内支区→釧路区
- 1957年2月 釧路区→長万部区
- 1973年11月 廃車
車歴はこちらから↓
C11180 機関車データベース (形式C11) - デゴイチよく走る!
車歴を見ての通り、ほとんど北海道から出たことのない機関車です。深名線や江差線、松前線、瀬棚線といった北海道の支線的路線で活躍していました。廃車後は道内で保存される予定でしたがキャンセルとなり、しばらく梅小路で保管されていたよてうです。その後しばらくして現在の地で保存されることになりました。
当初は屋根が設置されていましだが台風で破損したため、訪問時は撤去されていました。なお訪問後の2024年に新たな屋根が設置されたようです。
前面を見ていきます。前照灯は廃車時にはLP42を装備していることが確認できていますが、現在のものはスリットが入っていないレンズなので、保存後のどこかのタイミングで交換されたものと思われます。
また斜めにクロスしそうな棒が設置されていますが、これは日章旗などを取り付けるためのものでしょう。もちろん設置は保存後です。
ほとんどを北海道で過ごしていながら、北海道型らしい前面の手すりが無いのも大きな特徴ですね。
側面を見ていきます。デフレクターにはバイパス弁点検窓がありますが、蓋付きのタイプになっています。このタイプは鷹取工場や後藤工場受け持ちの機関車に見られるものですが、どうやら北海道のごく一部でも導入されていたようです。苫小牧で保存されているC11 133などにも同様の特徴が見られます。
後方を見ていきます。一番大きな特徴は、中央に水タンクのハッチが増設されていることでしょうか。後照灯の裏側にハッチがあるのが見えます。
後部サイド側のハッチへは2つの踏台が増設されています。これは反対側にも同様に取り付けられています。
後照灯はLP42を使用しており、外周にはフードがあります。後部標識灯は反射板付きのカンテラが取り付けられています。カンテラは車両の装備ではありませんが、あると雰囲気爆上がりで良いですね。
また後部に取り付けられているステップ(誘導が乗ったりするやつ)が、運転士側の方が低いところに取り付けられています。また運転士側のみ補強用の鉄筋のようなものがあります。補強材は北海道の機関車全般に見られる特徴です。雪による重み対策みたいな感じでしょうか。
場所はこちら
2025年4月15日編集